大阪ロータリークラブ

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2022年7月15日(金)第4,841回 例会

ガバナー公式訪問

宮 里  唯 子 氏

第2660地区ガバナー 宮 里  唯 子 

1958年生まれ。’81年甲南大学卒業。’81~’84年カリフォルニア大学ロングビーチ校ロングビーチシティーカレッジ在学。’88~’96年アイク(株)タイ・バンコク駐在員事務所勤務。’97年(株)日本保健衛生協会代表取締役,現在に至る。’98年茨木西RC入会。地区では国際関係の委員長,研修委員,特に財団関係の委員長等を歴任。’15~’18年度代表幹事,’19~’20年度大阪のロータリー100周年および大阪万博に関する企画検討委員会幹事。R財団メジャードナー,ベネファクター,ポール・ハリス・ソサエティ,功労賞。
(職業分類:環境管理)

 上山会長には「ぜひ腕を組んで入場したい」と申し上げたのですが却下されました。上山会長の「新年度を迎えて」というスピーチを拝見すると,厳しいお言葉を頂戴していますので,心して卓話をさせていただきます。

コンフォート&ケア

 ご覧いただいているのは,今年度のRI会長,ジェニファー・ジョーンズさん。カナダ・オンタリオ州の会員です。117年のRIの歴史の中で初の女性会長で,大変能力のある方と伺っています。まずは彼女の肉声を。
 (ジョーンズ会長の動画メッセージ)「目指すのは,私たちが日々最善を尽くすことで世界に変化をもたらすこと。力を合わせれば,世界を変える可能性は無限にあります」
 「Presidential Initiatives」は,会長の特別プログラムと言われるものですが,4項目の発表がありました。1つ目の「『心地よさ』と『会員への配慮』」,いわゆる「コンフォート&ケア」についてはジェニファーさんの言葉を聞いていただきたいと思います。
 (ジョーンズ会長)「会員にとって『心地よさと配慮』が,満足度を高める上で何よりも大切であることが調査で示されています。その哲学は『聞く』ことから始まります。強いクラブを築くには,新会員のニーズと期待を理解することに力を注ぐべきです。心地よさと配慮を提供する上で大切だと私が考えるもう一つは,コミュニケーションです」
 要するに,退会を防止しなければいけないということです。今年1月の世界の会員数は140万人余り(ローターアクターを含む)。この7月では120万人を割っています。日本は過去25年で35%の会員を失い,(世界的な)減少傾向はいまだ止まっておらず,RIは大変な危機感を抱いています。
 もう一つの多様性が年齢と性別。世界では今,男性会員が約69%,女性が29%。RIでは30%の女性会員基盤を目指しているので,ほぼ達成していますが,日本はわずか7.32%,当地区では約8%です。また,60歳以上のガバナーが世界の7割を占め,その他のリーダーと言われる方々も平均年齢が61歳。ガバナー職を,時間的制約もなく,重圧感のない魅力的なポジションにしていかなければ,リーダーで若手が育っていかない,ひいては組織が硬直化していくだろうと思います。
 「DE(I多様性,公平さ,インクルージョン)」についてのRIの取り組みですが,2023年6月までに会員の3割を女性にすると言っています。RIの理事会には理事が19名おり,現在9名が女性で,ほぼ半分。これはRI自ら多様性を示すという強い決意の表れだと思います。日本では民族差,文化,宗教の差はあまり目立ちませんので,年齢や性別,経済的地位で多様性を図っていく必要があります。
 DEIの「E」は,「イクオリティ(平等)」ではなく「エクイティ」。全ての人々は社会的な障壁,いろんな問題を抱えており,そこにもう少し寄り添って本当の公平さを担保していこうということです。私は,全ての人が自然に参加できる,あるいはその光景を称賛してもらえる環境作りが必要と考えます。
 一番分かりにくいのが「インクルージョン」。RIが言うには,例えば,会長を男女交代で,あるいは若者を入れて毎年替える,理事会の一定比率に必ず女性や若い方々が入るといった運営をしていく,と。それを,暗黙の了解ではなく,できるだけ明文化するというのもインクルーシブと言われています。この際,気をつけないといけないのが名目主義です。わざわざ少数派を入れてお茶を濁してしまう,これを名目主義といいます。インクルーシブとは全く違うことをご認識ください。

大阪の100周年を祝う

 2660地区の今年のスローガンは,「大阪のロータリー100周年を祝おう」。ぜひ盛大なお祝いをしていただければ,と思います。100周年事業計画として3本の柱を作っておられますが,子ども支援,教育支援に非常に関心を持たれており,大変心強い思いです。地区の年次目標は,クラブもこれに寄り添っていただければ,自然と地区全体で達成できるのではないかと期待しています。既に活動計画の中で,ポリオで青少年部門と協働しようという話もあり,大変ありがたい。世界ポリオデー(10月24日)に活動する必要は全くなく,年度中にポリオを念頭に置いた活動をし,何よりも発信していただきたいと思います。また,寄付と同時に,ぜひ財団補助金の活用をお願いします。それぞれの補助金,寄付の意味を十分ご理解いただき,わずかずつでもお力添えをいただきたいと思います。
 大阪RCは「ローターアクトクラブ」,「インターアクトクラブ」を持っており,ぜひ社会奉仕活動などで呼んでさしあげてください。彼らが感動すれば,放っておいてもSNSで拡散してくれます。また,大阪RCは子クラブが39もありますが,100周年を記念して40にしてほしい。個性のある革新的な「子ども」をぜひ産んでいただきたいと思います。
 ロータリーの「賞」は実はたくさんあり,大変ハードルが低い。皆さまのモチベーションを上げるような使い方をしていただければと思います。「適応力を高める」との点で特にお願いしたいのは,「My Rotary」の登録率を上げていただくこと。クラブセントラルに今期の目標を,そして年度末にはその成果を打ち込んでいただきたいと思います。

2660地区の「鏡」に

 大阪RCの卓話にお邪魔するのは恐らく4回目ですが毎回,最後にお願いすることがあります。大阪RCは日本が誇る由緒あるクラブで,全てのロータリアンが注目をしています。やはり地区のロールモデルになっていただきたい。地区,RIがお願いすることを一つ一つ達成していただくことで,残り78クラブの大きな誇り,勇気となります。皆さまに地区の「鏡」となってもうらことを切にお願い申し上げます。
(スライド・動画とともに)