大阪ロータリークラブ

MENU

会員専用ページ

卓 話Speech

  1. Top
  2. 卓話

卓話一覧

2017年1月13日(金)第4,609回 例会

ニューイヤーコンサート
~びわ湖ホール 四大テノールの競演~

出演者プロフィール

テノール : 竹内 直紀氏

京都市立芸術大学音楽学部管打楽専修卒業。卒業後に声楽に転向,同大学大学院音楽研究科声楽専攻修了。万里の長城国際音楽コンクール第1 位他多数入賞。関西二期会会員。

テノール : 清水 徹太郎氏

京都市立芸術大学大学院音楽研究科声楽専攻修了。宗教曲からヴェリズモオペラまで知的で明るい歌声は常に安定している。

テノール : 二塚 直紀氏

大阪芸術大学音楽学部声楽科卒業。大阪舞台芸術新人賞,平和堂財団芸術奨励賞受賞。オペラ中心に活動。関西二期会会員。

テノール : 山本 康寛氏

京都市立芸術大学大学院音楽研究科声楽専攻修了。日本音楽コンクール第2 位,他多数のコンクールに入賞。

ピアノ伴奏 : 植松 さやか氏

京都市立芸術大学大学院作曲専攻修了。現在,同大学非常勤講師。


 プログラム紹介  蔵田 裕行会員
 皆様ご存じの通り,ヨーロッパでは,ルチアーノ・パヴァロッティ,プラシド・ドミンゴ,ホセ・カレーラスという超一流のオペラ歌手が集まって「三大テノール」として,オペラ以外の活動をしておりました。これはそもそもカレーラスが白血病を患ったことで,世の白血病患者を救うためにその義援金集めを目的として始まったもので,結成されるやいなや,たちまちのうちにこの「三大テノール」は世界を席巻し,日本公演もありました。
 しかし,今は彼らのうちのパヴァロッティはすでに亡く,ドミンゴはバリトンに転向してしまい,残念ながらこの「三大テノール」は自然消滅ということになってしまいました。
 本日演奏してくださる「びわ湖ホール四大テノール」,彼らもまた,4人がそれぞれにオペラの主役を歌うすばらしい優秀な演奏家の集まりであって,そういう意味では「三大テノール」にも引けをとらないと思います。
 「びわ湖ホール声楽アンサンブル」というのがありまして,たまたま彼らが一堂に集い,それで「びわ湖ホール四大テノール」が誕生しました。一言でテノールと言いましても,声質によってリリック,スピント,ドラマティコ等いろいろなテノールがあり,彼らもそれぞれが独自の色合いを持っております。およそすべてのテノールにとって「ハイC(高いド)」を歌うことは大きな目標ですが,同時にこの「ハイC」が歌えるということは,テノールにとっては大きな勲章です。
 本日演奏される「ああ今日はなんて嬉しい日」,このアリアには,その「ハイC」が何と驚くべきことに9連発で出てまいりますので,皆さんはその「ハイC」の9連発を幸いにもお聞きいただけるわけです。そして今ひとつのアリア,これもよくご存じの「誰も寝てはならぬ」。この曲にも,一番最後に「ハイC」が輝かしく出てまいります。
 さあ,今日は誰が何を歌うかは私からは申し上げません。歌詞の紹介を含めてすべて彼らがやってくれますので,皆様どうぞすばらしいテノールの歌声を存分にお楽しみいただきたいと思います。では,「びわ湖ホール四大テノール」の競演の始まりです。


♪オープニング「琵琶湖周航の歌」

(以下解説・竹内 直紀氏)
 私たちは,「Biwako Super 4 Teners」,略して「BST」と言います。「世界三大テノール」のお話がありましたけれども,私たち「四大テノール」の方は,大きな心を持って,オペラのアリアに限らず,昭和歌謡や,他にも古きよき時代の歌を広めていこうという思いを込めて活動しています。まずは昭和歌謡の中から華やかな曲をお届けしたいと思います。北海道の熊祭りを題材にした曲で,伊藤久男さんが歌いました。


♪「イヨマンテの夜」

 新春の3日に,NHKのBSでこの4人の演奏が1時間ほど放送されたのですが,気づかれた方――あっ,おられましたか。「クラシック倶楽部」という番組ですが,朝5時だったのでほとんどの方が寝ておられました。私たちも寝ておりましたけれども(笑)。来年には何と東京公演が決定,頑張ります。
 さて次はオペラのソロ。先ほど蔵田先生からお話がありましたけれども,「ハイC」という高い音が9連発出てくるとても難易度の高い曲です。歌う山本君はイタリア留学中ですが,一時帰国して2月に「連隊の娘」全曲をびわ湖ホールにて,彼の主役で上演します。


♪「ああ今日はなんて嬉しい日」
      ドニゼッティ作曲 オペラ「連隊の娘」より


 今日の僕たちのポケットチーフは,それぞれの声の音色をイメージした色でございます。山本君は,さわやかな笑顔に朝の透き通った空気のような感じで青。清水君は,新緑の森の中に一筋の光が差し込むような知的な香りで緑。二塚君は,小さな体の中にもそのほとばしるマグマのような情熱の炎ということで真っ赤。私は,南国の果実のような艶やかなという意味で黄色でございます。
 次は,やはりテノールと言えば一番似合うのはイタリアのカンツォーネだと思うんです。青い空,白い雲,そしてさんさんと輝く太陽ということで,イタリアのカンツォーネをメドレーでお届けしたいと思います。


♪イタリアン・カンツォーネ・メドレー
 「サンタルチア」「カタリ・カタリ」「ヴォラーレ」


 次も,オペラの名曲をお聞きいただきます。今日はこの4人でこの曲を歌いますが,トリノ冬季五輪でこの曲で荒川静香さんが金メダルを獲ったときに流行りました「イナバウアー」を含めてお届けしたいと思います。「四大テノール」,結構体張ってます(笑)

♪「誰も寝てはならぬ」
      プッチーニ作曲 オペラ「トゥーランドット」より


 こうして僕たちが一緒に歌っているのも,皆さんに出会えたのも,愛する歌があってこそだと思います。この愛する歌に,そして皆様に心からの感謝を込めてお届けします。
 ♪「マイウェイ」
 ♪アンコール「オー・ソレ・ミオ」