大阪ロータリークラブ

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2016年6月17日(金)第4,584回 例会

ガバナー公式訪問

立 野  純 三 氏(金物製造)

国際ロータリー第2660地区
ガバナー
立 野  純 三  (金物製造)

1947年生まれ。甲南大学法学部卒業。’70年(株)青木建設入社。’73年(株)ユニオン入社,’90年同社代表取締役社長。本業の傍ら,’87年大阪青年会議所理事長,’90~2004年セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン理事長。’07年~’08年大阪市教育委員会委員長など各種団体でも活躍。当クラブ入会1989年,多数の理事・委員長を歴任。2015~16年度2660地区ガバナー。

 本日は,ガバナーとして大阪RCを公式訪問しています。国際ロータリー第2660地区の現状や,今,私が取り組んでいる地区の改革についてお話しし,最後にガバナーとしての立場で,大阪RCに対して感じている思いを話したいと思います。

2 7 クラブが3 0 人以下

 2660地区は現在81クラブあります。各クラブを公式訪問するに当たり,できるだけ合同例会の開催をお願いし,昨年7月~12月に64ヵ所のクラブ例会と合同例会を訪問しました。そして本日の大阪RCが最後の公式訪問となります。

 81クラブの会員数の構成は,100名超が大阪RCを含めて4クラブ,70~100名が3,50~70名が11,40~50名が11,30~40名が25,20~30名が21,5~20名が6クラブとなっています。

 会員が30名を切るクラブに,「合併を考えてほしい」とお願いしました。理由は,財政的に非常に厳しくてクラブ運営が難しい,ロータリー事業に参加・協力ができない,会長経験者が多数おられ,会長・幹事などの役職に就くのが2度目,3度目となり,クラブがマンネリ化してしまう,と思ったからです。しかし,すべて断られました。理由は,設立の文化が違う,歴史が違う,などです。

 大半のクラブは創立当時からみると,明らかに会員数は半減している状態です。特に郊外クラブ,例えば茨木市に3クラブ,吹田市に3クラブなど,経済的によい時代には1市に3つも4つもクラブをつくってやっていけたのですが,今は非常に苦しい状況です。

単年度黒字化にめど

 2660地区の現状ですが,私がガバナーエレクトのときに地区予算を見て,愕然としました。ここ数年赤字決算をしていたのです。皆さんの企業で最初から赤字予算を組まれるでしょうか。当然,赤字が出ないように年度初めの予算計画を立てられると思います。

 極端に言うと,地区会員数がピーク時の5,700名のときと,現在の3,600名のときと,支出が大きく変わっていないのです。

 そこで,本年度の地区会員数に基づいた収入予想を立て,それに見合った支出を各委員会にどう配分するかを,財務委員長,地区代表幹事に考えてもらいました。また,各委員会委員長らと面談し,今行っている事業が時代のニーズに合っているかなど,十分に意見を交換すると同時に,半ば無理矢理ですが,委員会予算の削減に納得してもらいました。

 さらに,「前年度やっていたから今年も」という慣例を見直し,その事業が本当に必要かどうかを十分に検討してもらい,現状にそぐわない点や改善点があれば,思い切って改善もしくは中止するようにお願いしました。

 各委員長には非常に無理なお願いをして,予算の削減に協力してもらうことによって,地区事務所運営費を含め,何とか単年度黒字化のめどを立てることができました。地区は,今まで決算毎に繰越金を取り崩して収支を合わせてきましたが,繰越金は緊急の災害支援や地区の発展,未来のために使うべきです。あと以前と同じような地区予算を組んでいれば,繰越金は枯渇していたと思います。

新しいIMは6組に

 次に,IMの再編成,ガバナー補佐選出方法に関する件です。昨年12月の地区大会会長部門の会議で,2018~19年度にIM再編成およびガバナー補佐選出方法の変更が決議されました。私がなぜIMの再編成とガバナー補佐制度を変えなければならないと思ったのかというと,IMの組によって出席率が非常に違い,また盛り上がり方も全然違っていたからです。また,IMのホストを担当したクラブは,輪番制でガバナー補佐を出してほしいとお願いしても人材不足だと断るクラブが出てきたこともあります。

 IMの概略ですが,IMの前身が1953年に導入され,’85年度に現在の原型となるIM8組体制が敷かれました。’85年までは市内クラブと郊外クラブが別の組編成ではなく,同じ組の中で存在していましたが,’85年に地域性を重視し,市内と郊外を別々にした組編成になり,以降,根本的な再編成は行われていません。現状のIMはクラブ数で約2倍,会員数で約3倍の格差が生じています。

 新しい組数は6組と考えています。IM1~4組はそれぞれの地域文化に根ざした絆があり,それを尊重したうえで市内クラブがIM1~4組に加わります。IM5,6組は市内クラブだけになりますが,従来の編成とは異なるので,新たな出会いや交流が生まれることを期待しています。ちなみに大阪RCの所属はIM6組となります。

 ガバナー補佐制度は輪番制ではなく,2018~19年度山本ガバナー年度の補佐は,IM毎に「ガバナー補佐選出委員会」を設け推薦してもらい,最終的に「地区ガバナー指名委員会」で指名することにしています。

 地区が30年間自主的な変化をしてこなかったことが,今,歪みとなってあらわれています。この歪みを変えるためには,大阪RCが担う役割は非常に大きいと考えています。大阪RCはすばらしいクラブであり,私にとって誇りです。私は,2660地区に少しは変革への道筋をつけることができたと思っています。しかし,地区を魅力あるすばらしい団体にするには,各委員会を本来の目的を実行できるようにしなければなりません。そのためにも,大阪RCから多くの有能な方々に出向してもらい,リーダーとして地区の各委員会を引っ張っていくことを願っています。