1998年茨木西ロータリークラブ入会。2014~15茨木西RC会長,’04~07地区世界社会奉仕副委員長, ’07~08地区国際奉仕・WCS委員会委員長,’09~12地区研修委員,’10~12地区財団FVP委員会副委員長, ’11~15地区災害支援プロジェクト副委員長,’12~13地区財団FVP委員会委員長,’13~14地区財団補助金小委員長,’14~15地区財団委員会副委員長,’15~18地区財団委員会委員長。
(株)日本保健衛生協会代表取締役。
ロータリー財団は,ロータリアン,ロータリークラブ,地区の奉仕活動,教育的活動などに補助金を提供する非営利法人です。財団は国際ロータリーの約5倍の資産を保有していますが,ロータリーとロータリー財団は理念を一つにし,RI理事会の決定なしに財団が動くことはありません。
国際ロータリー6代目会長,アーチC・クランフさんが,会長のときに財団の創立を提唱しました。1917年のことで,財団ができたのが’28年です。
’47年,ポール・ハリスさんが逝去。死を悼む多額の寄付で,’48年,財団は初のプログラム「高等研究奨学金」を実施します。財団の活動は教育奨学金から始まったのです。このプログラムの日本で2番目の奨学生が,国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子さんです。
続いて,財団の役目。ロータリアンの活動に補助金を提供することです。補助金の原資は,年次基金寄付であり,恒久基金寄付であり,ポリオ・プラス寄付です。
年次基金寄付は,3年後にプログラムに使われます。ポール・ハリスフェローとか,マルチプル・ポール・ハリスフェローという認証の出るものが,年次基金寄付です。
恒久基金は,皆様の浄財を積み上げたものです。運用をし,投資収益――年間約10億円と言われます――は,財団がワールドファンドとして留保します。つまり,ロータリアンの活動の補助金の原資になります。もう1つ,ロータリー平和センターの運営資金として活用されます。
ポリオ・プラスに関しては,現在,撲滅まであと少しまで来ています。しかし,監視と定期的な予防接種が欠かせず,まだ資金が必要と言われています。
次に,財団の運営。皆様の年次基金寄付は,3年間の運用後,半分が地区に戻ります。DDF(地区財団活動資金)と呼ばれるものです。残りの半分は財団のワールドファンドとなり,こちらもわれわれの活動の補助金として下りてきます。
2015年7月から,この5%を財団の運営費用(寄付推進と管理運営)に充当するかもしれないという新システムに変わりました。
世界経済が不安要素をはらむなか,金融市場に頼りっ放しの運営でいいのかと議論になりました。必要なとき,ワールドファンドの5%を運営資金に活用しようとなりました。
必要なときとは,年間収益が十分でなく運営資金に足りないときや,財団が留保する3年分の運営資金が足りないときです。
財団の補助金は,現在2つです。
まず,短期間で比較的小規模な活動に使う地区補助金。もうひとつはグローバル補助金で,大規模な国際奉仕活動に使います。
今年度のロータリーの目標「Be a gift to the world」。これを決めたのはRI会長のラビンドランさんです。
ラビンドラン会長は国際協議会でテーマを決めました。1つ目が最優先テーマのポリオの撲滅。そしてロータリー財団です。
スリランカでは’09年まで26年間,内乱が続いていました。ラビンドランさんは武装勢力と交渉し,ポリオワクチンの一斉投与日に一時停戦を取りつけた功績があります。
そしてロータリー財団管理委員長で,元RI会長のクリギンスミスさん。自身が財団の奨学金プログラムを受けた奨学生で,「私は生けるロータリー財団のプロダクトである」と言っています。
そして,われわれの立野ガバナーは,7つの目標を設定しました。そのなかの2つが,ポリオ撲滅とロータリー財団です。
アフリカがポリオフリー宣言をするのも近いと思われますが,パキスタンは非常に難しい局面を迎えています。パキスタンのポリオは,文盲,いわゆる識字率の低さと,テロ勢力のためだと言われています。
それでも,現地のロータリアンは非常な努力を重ねています。
最後に,第2660地区の財団の目標を申し上げます。まずは,ポリオ撲滅です。日本は,おそらく世界で最初にポリオ撲滅を成した国の1つで,先駆者だと思われます。
その日本のロータリアンとして,最後に残ったパキスタン,アフガニスタンのポリオを撲滅したいと考えています。1人50ドル,これが目標です。
それから年次基金寄付。日本では一応,1人150ドルが目標です。大阪ロータリークラブは1人約170ドルいただいています。お礼申し上げます。私の目標は,地区内の100ドル以下のクラブをなくすことです。
はじめの方に出ました平和センターについて。これは世界の7つの大学に「ロータリー平和センター」があり,そこに奨学生を送り込むというプログラムです。社会奉仕に協力された団体,NGO,国際機関,そういった若い方々を推薦いただきたいのです。
プログラムは’02年に始まり,約1,000人のフェローを生んでいます。ハードルは少々高いのですが,本当にすばらしいプログラムだと思います。
大阪RCは,国際ロータリー直系のクラブです。会員減に苦しむクラブもあります。大阪RCが手本になり,まず寄付から始めていただきたいと思っております。
(スライドとともに)