大阪ロータリークラブ

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2014年7月25日(金)第4,495回 例会

ガバナー公式訪問

泉    博 朗 氏

国際ロータリー第2660地区
ガバナー
泉    博 朗 

1948年生まれ。’72年関西大学工学部管理工学科卒業。同年星電器製造(株)入社。’78年泉行政書士事務所開設,’81年(株)テクノグループ設立。’90年大阪住吉RC入会,2008~’09年度会長。’10~’11年度2660地区ガバナー補佐。※’11年に大阪阿倍野RC・住之江RC・住吉RCが合併し大阪帝塚山RCとなる。

 皆様こんにちは。本年度,地区ガバナーを仰せつかりました大阪帝塚山RCの泉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。伝統のある大阪RC様は私たちの憧れであり,誇りです。そのような皆様の前でお話しできますこと,誠に名誉なことでございます。

 まずはRI会長の方針を皆様方にお伝えしなければなりません。本年度の会長は台湾の台北RCのゲイリーホァン氏で,そのテーマは「LIGHTUPROTARY(ロータリーに輝きを)」です。それを受けた地区のテーマは「ひとりひとりの輝きで,あなたの地域を輝かそう」です。クラブの活性化,地域への貢献をロータリー活動の方針にしていただきたいということです。

 私たちロータリアンはなぜ奉仕をするのでしょう。私はロータリーの奉仕で多くの感動を体験いたしました。奉仕の素晴らしさを皆様にお伝えすることができます。しかし奉仕は手段であって,目的ではありません。ロータリーの目的は「世界の平和」です。私たち全世界のロータリアンは,世界の平和を目指しています。

友好で世界平和に貢献

 ロータリーの基本方針は親睦と奉仕です。親睦,いわゆる友好は世界平和に直接貢献します。親睦が深ければ,友好が深ければ,争いごとにはならないわけです。人は人とつながることに努力をいとわないものです。重要な局面において相手の顔が,家族が,心が見えていないと,争いごとになってしまいます。

 幸福度は豊かさではなく格差で決まると言われています。奉仕活動は格差を埋める行為ですから,特に友好を深める必要はないかもしれません。与えるだけでいいのかもしれません。しかし友好を深めることによって,奉仕の内容や継続性が広がってきます。つまり奉仕をきっかけとして友好を深めることにより,世界の平和が実現するのです。

 気負う必要はございません。寄付をする,物を寄贈する,そして奉仕活動に参加することから始めてください。奉仕活動が苦手な方,照れくさい方,気恥ずかしい方は,まずは親睦委員会でクラブ奉仕から始めてください。クラブの会員への奉仕を行ってください。会員を喜ばせてあげてください。もしあなたの心に触れる奉仕活動が見つかれば,それを深めていただければいいのです。

 人によって感じる部分は違うわけで,様々なのです。ひとりひとりの心に触れる奉仕の形があっていいわけです。大切なのはあなたが感じた奉仕を行うということです。いわゆる「I serve」の精神です。奉仕の奉という字は,奉る(たてまつる)ということで,神様や偉い人に対する言葉です。

 次に「職業奉仕」について考えていきたいと思います。職業奉仕は職業観,人生観に基づく奉仕と考えられないでしょうか。自分の仕事がどのように世の中に役に立っているのかを考えながら,そして感じながら仕事ができるようになることが,ロータリアンの目指すところではないかと思います。その指針が「四つのテスト」であり,「最も奉仕する者,最も報われる」という言葉です。

若者に未来を託す

 ロータリアンは職業人,組織人であり,私たちは常に未来を見ています。会社や組織のどのような将来,ビジョンを持てばいいのかということについて,多くの時間と労力を割いています。ロータリーの奉仕は「未来のために」ということが大事ではないでしょうか。

 例えば町をきれいにする,清掃して明るくする。いつも使っている道や橋に「おかげさまで」と感謝をし,未来に引き継ぐために清掃する,きれいにするという考え方が,私たちロータリアンには受け入れやすいのではないでしょうか。そういう意味でこの大阪RC様の「橋洗い」「みおつくし奨学金制度」は,まさに未来への架け橋となる活動であると思っています。

 企業は未来のために投資し,科学技術は未来のために研究開発を行います。私たちの生活においては文化がその役割を担っています。そして世界においては奉仕が,未来をつくる役割を担っています。

 私たちは頭の中に思い描いた未来を若者に託し,実現してもらうわけです。若者と奉仕をすることで,過去にも未来にも自由に旅することができます。若者を見て過去の自分を思い出し,逆にその若者が私たちを見て未来を感じるのです。

 若者の前では明るい未来,力強い未来を語ってほしいのです。若者に教えるのではなく,感じてもらう。そして彼らから何かを感じ取り,それをまたほかの若者に伝えていただきたいのです。

特色あるクラブを

 クラブが奉仕を実現するには,まずはクラブが個性を持つことです。いろいろなクラブがあることが,特色のあるクラブの存在が,多くの可能性を生みます。この2660地区のクラブの中にはユニークなクラブがたくさんあり,誠に頼もしいことです。本年度のもう一つのキャッチフレーズは「楽しいロータリー,待ちどおしいロータリー,わくわくするロータリー」です。いろいろな楽しみを皆様ご自身のクラブの中で見つけてほしいのです。

 主役である皆様おひとりおひとりが活性化すれば,自然と英知が集まり,未来を築く力が湧いてきます。2020年,東京五輪の年に日本のロータリーは100周年を迎えます。2022年にはこの大阪RC様は100周年を迎えられます。そろそろ2660地区独自の奉仕の形,われわれ独自の奉仕の形があってもいい時期に来ているのではないかと思います。