大阪ロータリークラブ

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2014年7月4日(金)第4,492回 例会

新年度を迎えて

山 本  雅 弘 君(放 送)

新年度会長 山 本  雅 弘  (放 送)

1940年生まれ。’64年京都大学法学部卒業。同年(株)毎日放送入社。ラジオ局長,テレビ編成局長などを歴任。’02年同社代表取締役社長,’07年同社代表取締役会長,’10年同社相談役最高顧問(現任)。(株)東京放送ホールディングス・TBSテレビ各取締役,関西経済同友会幹事・芸術文化委員長などを兼任。
当クラブ入会2006年。’11年理事・友好委員長。

 これから1年間会長を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。これまでの1年間幾つかの研修会に出席し,立野純三会長の一挙手一投足を眺め,行儀見習いを続けたつもりでしたが,重責を全うできるか不安です。しかし逃げも隠れもできない状態になり,覚悟いたしました。覚悟したからには粉骨砕身,懸命に務めます。

 大阪市福島区鷺洲というところに生まれ育ちまして,今もその界隈の女房の実家に住んでいます。女房とは70年ぐらいの付き合いで,来年は金婚式です。下町という表現がもし大阪にあるとすれば,わが町はそうした雰囲気,空気感を漂わせています。私も女房もわが町を離れる気は毛頭ございません。

 昭和39年に毎日放送に入社しました。中学時代の先生の紹介で受験し,何とか入社いたしました。入社時は報道を希望しましたが,報道の「ほ」の字もかがずに終わりました。入社から28年間は番組のセールス,つまり営業で,うち23年間は東京支社勤務でした。

地域貢献,社会奉仕

 大阪局の東京支社の営業マンが東京キー局の営業マンに伍してやっていくには,番組企画やイベントの組み立てなど何でもこなせるオールラウンドプレーヤーでなきゃいけません。23年間で関わった番組を若いときから並べますと『仮面ライダー』『まんが日本昔ばなし』『世界まるごとHOWマッチ』『中村敦夫の地球発』といった番組です。

 放送局は免許事業,しかも地域免許です。地域免許であるということ,そしてメディアという立ち位置からしまして,放送局の企業としての存在理由は「地域貢献」にあります。ロータリーの「社会奉仕」という基本理念は,放送の目指すべきところとは同一線上にあると思っております。

 今年の国際ロータリーの会長ゲイリーホァンさんが設定されたテーマは『ロータリーに輝きを(LIGHTUPROTARY)』です。この方針を基にした当2660地区泉 博朗ガバナーの方針は『ひとりひとりの輝きで,あなたの地域を輝かそう―LIGHTUPOSAKA―』であります。

 このお二人の方針のもとに,当クラブの今年度の運営方針は『寄ってたかって明るく奉仕を,そして心豊かな毎日をご一緒に』ということにします。会員ひとりひとりの想いが寄り集まって大きな輝きとなり,その輝きがまたひとりひとりにとって新たな心の豊かさをもたらす。そんな想いをご一緒できるクラブでありたい,といったところです。

 この1年間は何と言っても,例会のさらなる充実を目指します。より一体感を保てる雰囲気づくりが大切です。メニューについても皆さんが工夫をされております。前年度の立野会長は「会長の話」を14回され,ご自身の専門分野できっちりと,しかも大変興味深く語られました。私の専門分野と言えば放送ですが,何とか雑学風にお話をしたいと思います。ご期待ください。

 会員のご家族の皆さんとは「家族会・家族デイ・家族旅行」などでご一緒しますが,家族同士がこれだけご一緒して楽しめるのは当クラブならではです。ことしも既に友好委員会の皆さん方がかなりのプランをご用意されているようです。

継続と発展

 地域への奉仕活動では,恒例の「出前授業」の中学・高校についてはともに継続,発展を図っていきます。「橋洗い」は当クラブが参加して9年目になりますが,地域活動への参加の一環ということで続けていきます。

  東日本大震災支援は継続していかなければなりません。中心事業は「宮古・大阪みおつくし奨学金制度」ですが,原資となる「みおつくし奨学金ニコニコ」の協力は,皆さまのご協力で順調に進んでおります。この事業は100周年まで10年の長期のスパンであり,若い人の成長の支援であるということで,極めて意義があると思っております。今年度の新たなテーマである「ロータリーデー」の実施につきましては,これから検討させていただきます。

  会員増強は大事なテーマです。クラブの活動が趣味の会の多彩な活動も含め,楽しく心豊かなものであると訴えていきます。立野前会長が「青春の心を持つ人の入会を」と訴えておられました。全く同感でございます。

寄ってたかって

 来年度には立野前会長が地区ガバナーに就任されます。立野ガバナーエレクトが心置きなく来年度を迎えられるよう,できる限りのサポートをします。他クラブとの連携をこれまで以上に進めていくことが大切です。

先週の立野前会長のご退任のスピーチがずしっと心に響いております。「ポール・ハリスの言葉のごとく,ロータリーは時代とともに変化しなければならない。大阪RCは良き伝統を守るとともに,時代の変化をとらえ,変えるべきところは変え,時代とともに進化していかなければならない」。

私はこのスピーチを聞き松尾芭蕉の俳諧の理念である「不易流行」という言葉を思い浮かべました。「俳諧の特質は新しみにある,その新しみを求めて変化を重ねていく流行性こそ不易の本質である」と説いています。ポール・ハリスの思想を日本人の心を基軸に表現すると「不易流行」となるのではないかと思っております。この1 年皆さまとご一緒に“寄ってたかって”クラブライフを楽しい輝きの場とするために,ご指導,ご協力のほどをよろしくお願いいたします。