1950年生まれ。’73年立正大学仏教学卒業。’80年大阪市中央区・海寶寺住職。
’02年堺市・妙國寺貫主。’85年大阪城南RC入会。’04年度会長。(僧侶)
歴史ある大阪RCが,ガバナー公式訪問の1番目の仕事です。RIのテーマは皆様ご存じなので,はしょって話します。テーマは,“Reach Within to Embrace Humanity” 「 こころの中を見つめよう 博愛を広げるために」です。
RI会長の名前の本当の呼び方は「カリヤン・バネジー」です。11月にロータリー研究会が大阪であり,お越しになられます。
インドの方で,テーマも哲学的と思います。まず「こころの中を見つめよう 博愛を広げるために」と言われています。「こころの中を見つめよう」は自分自身を見つめること。「博愛を広げるために」,これも善行かな,よき行為をすることかと,とらせていただきました。
バネジーさんのテーマは,家族と継続と変化です。「家族」は,「すべて物事は家族から始まるんだ」とバネジーさんは言われています。地域社会もそうです,国家,世界も,家族から始まるので,原点は家族にあると。
2番目に「継続」。平たく言えば,人としてしなければいけない善行を続けることの重要性を言われています。特にロータリー財団等でも6つの重点項目,「平和と紛争予防・紛争解決,疾病予防と治療,水と衛生設備,母子の健康,基本的教育と識字率向上,経済と地域社会の発展」を挙げていますが,こういう善行を続けること。
さらに「変化」。「自分を変えなければ世の中は変わりませんよ」と強調されています。
私は地区で戦後生まれの初めてのガバナーで,「若いから,いろいろやれよ」と言われていますが,なかなかそうもいきません。でも,ひとつずつ変えていこうとは考えています。
伝統を守ることも大事と思いますが,変えることも非常に大事かと考え,RI会長のメッセージを述べさせていただきました。
私の年度になり,この3つの考え方を軸としますが,2013年から財団の仕組みが変わります。試験的に日本で6地区がパイロット地区として仕組みを変えましたが,13年からは全ロータリーが形を変え,新地区補助金,グローバル補助金の2本立ての活動になります。
今まで,地区の各クラブの財団委員長さん,米山の委員長さんは,寄付を集めるだけというクラブがあったと思いますが,仕組みが変わるとそれだけでは済まないと思います。その辺も,委員会構成で,次年度,次々年度は頭に置いていただかなければいけないことをつけ加えさせております。
もう1つ皆様にご無理を申していますが,財団では,ポリオ撲滅のため1人3,000円ぐらいを見当に寄付をお願いました。と同時に,うち半分をポリオの広報に使わせていただきたいということも,地区協議会時の会長部門でお願いし,了解いただきました。
貴クラブに会長・社長さんがいらっしゃるテレビ大阪さんの協力を得て,ロータリーらしい番組「感染症ポリオ残り1%の闘い」で放映させていただきました。ユーチューブで流していますし,地区でDVD化しています。
ポリオの寄付金を何で広報に使うのやという声もありましたが,撲滅活動の一環として広報も大事ということをご理解していただきたいと思います。
このごろ,ロータリーについて「金持ちのおっちゃんがお金出してくれるとこかな」と言われたり,はたまた全く知らなかったり。そんなことも踏まえ,提言させていただきました。ロータリー財団の年次寄付も,目標額ですが1人150ドルぐらいを,米山も例年通り1人2万円ぐらいをお願いしています。
願いついでですが,東日本大震災に向けてもお願いさせていただきました。直前ガバナーの皆さんが声をかけられ,10億近いお金が集まりましたが,そのうち1億何がししか被災地に行っておらず,8億円近くがわれわれの年度に回ってきました。直前ガバナー会で震災遺児の支援とかいろいろなことをしてほしいと,宿題を持ってこられましたが,私たちの年度のガバナー会でお受けできないと。それより全額を被災地に持っていくのが「義援」ではなかろうかと。皆さんもあの震災を見て,何とかしようということで1万円,2万円と出していただきました。やはり持っていくことが大事だと決まったので報告させていただきます。
今度は地区としてどう考えていくか,これがややこしく,ロータリー財団の中にも東日本震災義援基金が小沢RI元理事から出ていまして,そこに出せば免税措置があり,同額が戻り,被災支援できるという文章が回っています。免税措置があるといい方はそちらに多額の寄付をしていただければ結構かと思います。
いろいろなクラブで支援活動をされていますが,「お金を集めたが,支援をどうしていいかわからない」という意見もありましたので,地区として災害支援プロジェクトを立ち上げました。ヘッドに井上暎夫パストガバナーに入っていただきました。そこに,幾らでも結構ですから地区内クラブの方に寄付金をお願いしています。
この使い道は,ロータリー財団に申請しても下りない支援活動,マッチング・グラント等でできない活動を,地区で補てんしなければいけないだろうと,そして,各クラブから「こんなことしようと思う」と報告していただき,集まったお金以上にいい形がとれるよう指導させていただき,財団のお金を使うことが可能か,マッチング・グラント,DDFを使えるか検討させていただき,手続きのお手伝いもさせていただくプロジェクトです。
それにもはまらない活動も出てきます。この寄付金で支援活動が円滑にできればと考えています。ご理解を賜りたいと思います。