大阪ロータリークラブ

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2009年7月3日(金)第4,261回 例会

新年度を迎えて

黒 田  章 裕 君(事務用品製造)

新年度会長 黒 田  章 裕  (事務用品製造)

1949年9月生まれ。’72年慶応義塾大学経済学部卒業。同年コクヨ(株)入社。’77年取締役。常務,専務,副社長を経て’89年代表取締役社長に就任。現在に至る。’86年当クラブ入会。’90年S.A.A.,’95年幹事,2001年理事・友好委員長,’07年理事・財団委員長などを務める。

 1986年に入会,95~96年には幹事を務め,今回は会長職を務めさせていただくことになりました。皆さんのご期待に沿うように,全身全霊を尽くしてまいりたいと思っています。ご支援,ご協力をお願いします。

「国の誉れ」目指す

 世界のロータリーが1905年にシカゴでスタートした時,大阪で弊社が呱々の声を上げました。創業した祖父は,社会に対する恩返しということを考え,実行し,その結果104年続く会社になったと思っています。祖父は18歳で富山から出てきました。小学校しか出ていませんが,結構裕福な家に生まれています。曽祖父はマッチ工場を営んでいましたが焼失,失意のうちに亡くなりました。兄弟,家族を養うために,厳しい少年時代を送ったようです。そして,稼ぎのために大阪にきました。当時富山には国鉄の駅がなく,高岡からしか出ていませんでした。その汽車も東京には行っておらず,大阪に出てきたということです。富山に錦を飾ろう,国(越中富山)の誉れになる仕事をしようと思いました。会社の商標に「国誉」とつけたのが,コクヨのスタートです。先々週の日曜日にテレビに出演,その一部のコーナーで弊社のノートが取り上げられました。ノートの罫をつくっている段階で,透かして見ているシーンがありました。これは,1本に見えることをチェックしているだけですが,当時はほとんど同じところに線を引けなかったようです。今はゴム版で押したり,精密機械ができたりしてある程度簡単にできます。お客様が透かして見ることはほとんど ありませんでしたが,創業者は誉れになるために,こだわりを持って商品を提供したようです。おかげさまで1億冊,皆さん方にもキャンパスノートを利用いただいています。

「6つのK」

 職業奉仕において,皆さんは普段,仕事や団体活動,医療活動等で,社会の発展に寄与されている方ばかりです。大阪RCは252人おられ,皆さんロータリーを知り,ロータリーのキャリアは長く,ロータリーに一生懸命接しておられます。それぞれのロータリーへの接し方があると感じています。 これを一つにまとめるのは大変難しいのですが,守れる伝統は確実に守っていこうではありませんか。(卓話などの途中では)基本的には退席しないということを,出席率の低下を飲み込んででも維持しようと思います。 今年度のRI(国際ロータリー)会長はジョン・ケニーさんで,RIの本年度のテーマは「ロータリーの未来はあなたの手の中にあります―THE FUTURE OF ROTARY IS IN YOUR HANDS」と話をしておられます。それぞれ1人1人の中にロータリーの未来があるということです。そして,2660地区の大谷 透ガバナーのテーマが「ロータリーを身につけよう」です。「ロータリーの未来はあなたの手の中に」とよく似た意味で,1人1人がそれぞれ違うロータリーで,今できることをやっていきましょうという意味だと私は理解しています。その中で,「6つのK」が挙げられています。第1のKは「交友」,人と人との交わりです。第2は「高潔さ」です。第3は「国際的な感覚」で,国際奉仕だと思います。第4は「九牛の一毛」で,1人1人は小さなものであっても,多く集まり努力すれば,確実にその効果を生むという説明でした。第5は「子ども」です。子どもは宝で,大きなエネルギーをかけていこうということです。最後は「綱領」です。綱領を自分のものにするということを,大谷ガバナーは挙げておられます。

参加と会員増強

 私の方針は2つあります。1つは,「参加」です。自分の手の中にあるというところまで毎日毎日,1回1回,ロータリーの活動を考えなくても結構です。自然にそうなる形にしたいと思っています。まず,いい卓話者をお呼びし,事前に連絡させていただくことで出席率は良くなると思います。例会の食事のメニューも工夫を凝らし,皆さんの健康を考えながらと思っています。それぞれの委員会に,委員は必ず一度でも多く参加していただきたい。忙しい方ばかりで,いつ開くということをできるだけ早く連絡できたらと思います。 皆様に協力いただき,アンケートをとりました。春の家族会,秋の家族会,大半は満足ということです。春の家族会は,欠席の理由として,日程の調整が難しいということがありました。浜名湖への旅行は39人,全体の15%の参加ですが,4年間で1回も出ておられない方が80%,203人です。予定が出るのが遅く,何と6カ月前には連絡してほしいという要望もありました。家庭の事情もあります。奥様が体調を崩しがちのため,ハードな,また長い行程は無理だという意見もありました。これは真摯に受け取らせていただきます。なかなかすぐに対策は出ませんが,秋の家族会で工夫もできるのではないでしょうか。 お話ししたい2つ目は「会員増強」です。会員増強の委員長からは「会長も回れ。責任をとれ」と言われています。前年度は4人減で終わりましたが,量と質,どちらも大事です。増やすためにチャレンジをすることについては,申し訳ありませんが,252人の方々1人1人が会員を増強するという気持ちで参加いただきたい。私は「ちょっと少しの参加」と「会員増強」を挙げて,頑張っていきたいと思っています。厳しい経済情勢ですが1年間,皆さま方とともに,愉快なロータリー活動を目指したいと思っています。