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2007年1月19日(金)第4,145回 例会

国際ロータリーについて
~モンゴルのことなど~

山 上  武 宏 君(建設)

会 員 山 上  武 宏 (建設)

1935年生まれ。'59年東京大学工学部建築学科卒業。同年(株)鴻池組入社,東京本店建築第二工務部長,大阪本店次長などを経て'90年取締役,'91年常務取締役,'92年専務取締役,'94年大阪本店長,'97年取締役副社長,現在特別顧問。’94年当クラブ入会。
'99~'00四つのテスト(長)。'03~'04趣味の会(長)。'05~'06友好委員長。理事・本年度ロータリー情報委員長。米山功労者マルチプル1準・マルチプル準フェロー。

 今月はロータリー理解推進月間。奥田会長の「ロータリーひと口話」に取り上げられたテーマ以外で,私は国際ロータリー(RI)について皆様に,お伝えしようと思います。

国際ロータリーとの関係

 国際ロータリーの目的は,各ロータリーを奨励,助長拡大,管理することです。各RCは国際ロータリーの会員ですが,ロータリアンは国際ロータリーの会員ではなく,各RCの会員です。

 管理の基本原則で加盟RCの大幅な自治の尊重がうたわれています。現在,世界に168ヵ国,3万2,462クラブ,会員120万人。日本には2,326クラブ,10万人。大きな組織を運営するために定款細則があり,3年に1回規定審議会が開かれています。

 国際ロータリーは,世界のRCを組織するため地区割を行っています。日本では,地区割は2500地区(北海道北部)から,2740地区(長埼・佐賀)まで34地区。世界では,1010地区(英国)から,9980地区(ニュージーランド)まで,530の地区。さらに,34のゾーンに分け,ゾーン1から4は日本で,2660地区は第3ゾーン。ゾーン 2 にはミクロネシア,ゾーン3には中国,モンゴル,台湾などが入っています。

 国際ロータリーの役員となる地区ガバナーは各地区で選出。全地区530ですからガバナーは530人。地区における国際ロータリー公式代表者として,地区内クラブを直接監督します。地区には地区委員会があり,各RCが行う奉仕活動について,情報を提供し,問題を研究し,強制ではなく有益な助言を行うことによって標準化し,推進します。

 国際ロータリーは,地区内のクラブ数の増加に伴い,ガバナー負担の軽減のために,地区リーダーシッププランとガバナー補佐制度を決定しました。当2660地区には86のRCがあり,IM(インターシティーミーティング)ということで8組に分けられ,大阪RCは第6組に属します。

国際ロータリーの仕組み

 国際ロータリー会長は国際ロータリーの最高役員で,理事会・国際大会を主催します。会長は国際ロータリー理事経験者の中から選ばれ,任期は1年。本年度はニュージーランドのボイド氏,次年度はカナダのウィルキンソン氏,次々年度は韓国のリー氏。過去,日本人の会長は2名です。

 理事会のメンバーは19名。会長,会長エレクトと17名の理事で構成され,理事の任期は2年。理事会は事務総長を選任し,事務総長が幹事役を務めます。

 ガバナー経験が条件の理事は34のゾーンごとに選挙で選出されます。4年おきに各ゾーンから理事1名が指名され,日本は1~4ゾーンで2名の理事が選出されています。当クラブからは,故伊藤恭一氏が’85~’87年度・第3ゾーンの理事を務めておられました。

 1916年,アーチ・クランフ会長が世界規模で人類に役立つためにロータリー基金をつくろうと呼びかけ,’28年にロータリー財団を設立。’47年にポール・ハリス氏が亡くなられたとき,ポールハリス基金が設けられ,以降,財団への1,000ドル寄付に達した方を,ポールハリスフェローと呼んでいます。

 国際ロータリー理事会とロータリー財団管理委員会が,財団の目標を助長する明確かつ効果的な手段として承認した9つの奉仕活動プログラムに寄付は使われます。ポリオプラス,国際親善奨学金,マッチング・グラント,保健・飢餓追放及び人間性尊重補助金等のプログラムがあります。

 国際ロータリーを通じての奉仕活動プログラムで,第1に取り上げられるものにロータリー国際親善奨学金があります。民間の留学プログラムとしては世界最大。5つの種類があります。ジャパン国際親善奨学金については,奨学金を提供するために日本の地区のみが利用できるプログラムで,日本語研修と日本の文化に触れる機会を提供するものです。日本は寄与率が大きいので,こういうことが認められているのです。

モンゴルのロータリー

 私どもの会社が,モンゴルで仕事をやっており,首都ウランバートルに事務所があります。私が昨年,メークアップに行きましたウランバートルRCはモンゴルで最初にできたロータリーで,’05年に10周年。常用語は英語で,メンバーは30名余り。ロータリー活動を通じてモンゴルを良くしようと意欲に燃えていて,外国人もかなり参加をしています。

 例会はロータリーソングで始まり,卓話の後,食事です。私の出席した当日は,モンゴルの子供たちに写真技術を普及させるプロジェクトについて,複数の卓話者がプロジェクターを使って説明し,質疑も活発でした。時間制限はないようでした。私どもの会社はモンゴルの学校に中古のパソコンを寄贈したこともあり,皆,フレンドリーに歓迎してくれました。

 モンゴルについて,ご紹介します。ウランバートルは,今,建設ラッシュです。モンゴルは,鉱物資源が豊かで,各国から注目されています。日本は森林が国土の70%。モンゴルは草原が70%です。平均気温は,夏が20度,冬が-24度。モンゴルが親しくすべき国は,日本が第1位。日本に対しては,経済力・技術力が高く,豊かな伝統と文化,自然が美しいというイメージの一方,警戒を要する国,欧米主義との声があります。非常に親日性にあふれ,日本に対する熱い視線を感じる国で,ロータリーの奨学金がいろいろな形で国際親善に役立っていることも痛感し,貴重な体験をいたしました。