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2005年2月18日(金)第4,058回 例会

ガバナー公式訪問

宮 田  宏 章 氏

国際ロータリー第2660地区
ガバナー
宮 田  宏 章

1933年生まれ甲南大学経済学部卒業。 ワシントン大学経営学部大学院修学。 '59年住友商事(株)入社, '70年退社, 同年小林製薬(株)入社, '92年同社副社長,'99年同社副会長,'01年退任。 現在(株)フォーラム代表取締役。
'77年大阪北RC入会(心臓病研究復興)。

 まずは二つ御礼申し上げます。12月3,4日の地区大会に2969名の登録をいただき,盛大に開かせて頂きました。また,新潟・福井の洪水で430万円,新潟の地震で850万円弱集まり,やっぱりロータリアンはすごいなと思いました。スマトラの大津波では日本から40万ドル(内 当地区で約700万円),世界で120万ドルですから3分の1ぐらい日本から集まっている。本当にありがとうございました。

ロータリー100年の歴史

 ロータリー100周年ですので簡単に歴史を振り返りたいと思います。ピューリタンがメイフラワー号に乗ってアメリカのニューイングランドに上陸した。ポール・ハリスの「My Road to Rotary」という本に,自然に満ちたすばらしい環境の中で,敬虔なピューリタンの思想をおじいさんから教えられたということが出ております。そういうハリスによってロータリーは生命を与えられた。そしてアーサー・シェルドンによって「He Profits Most Who Serves Best」とか「Service Above Self」とか,今でいうソフトを与えられ,また組織というかハードというか,そういうものはチェスリー・ペリーによって,今のRIという連合体がつくられた。

 そういうことで,一応組織はできたのですが財力が足りない。ところが1947年にハリスが亡くなりますと,全世界からその死を悼んで120万ドル,130万ドルというお金が集まりまして,ここでRIの活力を後ろからドンと押すようなことになりました。しかも財団そのものも,どんどんお金が集まって,皆さんご承知のように財団奨学金制度という大きなプロジェクト,人道的支援などができて,ここでロータリーは確立して今100周年を迎える。4人で設立されたロータリーが,全世界に121万人強のメンバー,世界166カ国。ハリスはこんなに大きくなると思っていなかったのじゃないかと想像されます。

RIと地区の報告

 きょうはRIのご報告と,地区のご報告ということでご挨拶に代えたいと存じます。

去年の6月,規定審議会(3年毎)がシカゴで行われまして,世界中から出された500の提案を審議しました。特に関係の深いところだけ申し上げます。

 「クラブの合併を承認する」―今まではクラブ同士合併できなくて,1つのクラブが廃止になって1つのクラブが吸収するという格好だったんですが,会社の対等合併と同じようにできるということでございます。「会長エレクトに,PETS(会長エレクト研修セミナー) および地区協議会に出席していなければ,任期につくことを禁じる」―こういうふうに非常に厳しくなりました。

 RIの第2標語「He Profits Most Who Serves Best」ですが,この「He」というの が性差別だということで,「One」になるのかなと思っておりましたら「They」になりました。「人頭分担金を増額する」―今まではRIに1人35ドル毎年納めておりましたが,それが4ドルずつ3年間上がって,12ドル上がるということが決定しました。これ大分反対があったんですが通ってしまったそうです。「年齢8歳から12歳までの子どものためのローターキッド・クラブをつくる」ということで,今までインターアクト,ローターアクトとありますから,それより下の年齢からロータリーの家族の中に入れ込んでロータリーの精神を入れ込もうという遠大なる計画といいますか,そういうことかなと思います。

 次に地区のほうです。公式訪問は既に80クラブ回らせていただきましたが,クラブは実に千差万別だなというふうに感じております。小泉首相の言葉を借りれば「クラブいろいろ,メンバーいろいろ,奉仕いろいろだな」と。初めは相当に戸惑いましたが,今になると,これがロータリーというものだな,いろいろあっていいんだ。地区によってそれぞれ歴史もメンバーも違うんだからそれでいいのだなと,このごろ分かってきました。

 地区は財団奨学金,青少年交換,GSE,米山奨学金,RYLA,ニコニコキャンプ,またWCS活動というような,一クラブではできないことをお助けするというのが仕事かなと思ったりしています。

 ロータリー100周年ですから,特に若い方にお願いしたいのは,この際ロータリーの歴史を勉強したらどうかなということです。いろいろ面白いことが書いてあります。私も「ガバナー月信」の終わりのほうに,ちょっと面白い話だけ書いています。アルカポネ時代のマフィアと戦ったとか,シカゴの会長さんは警察官あがりとか,二つの公衆便所をつくったのが1909年でこれが社会奉仕の始めであるとか,国連の憲章をつくったのがロータリアンであるとか,いろいろ話があります。勉強することによって原理原則が分かりますし「変えてはいけないロータリー」「変えなくてはいけないロータリー」などが分かってくるのではないかと思います。

へー! ロータリー

 最後になりました。「ロータリーって『ヘ』みたいなものだよ」と去年の7月号の「ロータリーの友」に書きましてひんしゅくを買ったのは私でございます。入会して約28年,「へー! ロータリーってこんなことをしているのだ!」と何百遍,目からウロコが落ちたことでしょうか。どうか今年度,ガバナーでなく,バカナーの私と一緒に「へー! へー!」の連続,ワイワイガヤガヤ,目からウロコが落ちるような新しい奉仕をどんどん実行していただくことを念願しまして,卓話のご挨拶にかえさせていただきます。