大阪ロータリークラブ

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2007年1月12日(金)第4,144回 例会

ニューイヤーコンサート

演奏者プロフィール
フルート演奏:南部 靖佳

シンシナチ音楽大学を主席で卒業後,同大学院で指揮法を学び修士号を取得。ハノーバー芸術大学にてエアドムーテ・ベア女史に師事。全米フルート協会コンクール入賞や日本国際芸術連盟最優秀新人賞など数々のコンクールで受賞。クラシック音楽と即興を中心に幅広いジャンルを演奏し,カーネギーホールやベルリン国立劇場,パイロイト国立劇場,豪華客船コンチェルトなど世界の舞台で活躍中。

ピアノ演奏:村上 明美
京都市立芸術大学音楽学部 ピアノ科卒業。第14回吹田音楽コンクール本選入選。森川和子,添田孝,田隅靖子,坂井千春,横山幸雄の各氏に師事。ソロ活動とともに器楽,声楽とのアンサンブルでも活躍中。

解  説:西岡 信雄

 フルート演奏の南部さんは,アメリカで勉強され,アメリカで活躍され,そして今は日本にいらっしゃいます。フルーティストとして,まさに満開真っ最中という方です。ピアノは,日本でさまざまなコンクールで受賞されたり,活躍されている村上さんです。


テオバルト・ベーム作曲
 グランド・ポロネーズ 作品16

 グランド・ポロネーズという曲は,フルート奏者にとって,難曲中の難曲です。
 なぜかと申しますと,この曲の作曲者のベームは,南部さんが手に持っているフルートの機構を発明した人なのです。
 それまでたくさんあった木管楽器,特にフルートの半音階が全部出せるシステムをつくりました。
 それ以来,何人もの人が,何とかこれを超える違うシステムをつくろうとしたのですが,このフルートを超えるものは出ておりません。もちろんマイナーチェンジはありますが,これで固定しています。
 今お聴きいただいた曲は,このシステムをつくり上げたベーム自身がつくった曲で,曲の目的は2つあります。
 1つ目は,自分の発明したフルートの性能をプレゼンテーションするため。ですから,それまでのフルートでは,できなかったことができるような曲想が盛り込まれています。
 もう1つの理由は,本人の演奏が非常に上手だということ。この両方が重なって,難しい曲に後世のフルーティストが挑戦させられている。大まかに言うと,そういうことです。



ローウェル・リーバーマン作曲 ソナタ 作品23
 リーバーマンは,ニューヨーク生まれの音楽家です。現在もフルートの作曲家や指揮者としても活躍しています。現代の方ですから,ベームの曲とは,曲のイメージや,時代感覚がずいぶん違うと思います。フルートとピアノのためのソナタで,前半が人間の不安といいますか,死の影を感じる不吉な楽章。後半に人間同士の闘いのような世界があり,2つの曲をセットすることで,平和の大切さをメッセージしたいという意図だと思います。そのメッセージを,ロータリークラブに捧げたいということで,この曲が選ばれたようです。


日本の冬の歌メドレー 南部靖佳 編曲
 ゆきやこんこ   文部省唱歌
 雪のふるまちを  中田喜直
 冬景色      文部省唱歌
 冬にちなんだ3曲です。しかも,ロータリーの年齢層にきちんとターゲットを合わせたなじみ深い選曲です。