1935年生まれ。大阪大学大学院薬学研究科博士課程終了。'80年大阪大学薬学部教授。'89年同薬学部長。'98年同大学名誉教授。'02年薬効ゲノム情報株式会社代表取締役社長。'05年同社会長。'84年大阪南RC入会,
'04年会長。PHF,べネファクター,米山マルチプル功労者。
ガバナーに就任して7ヵ月半,公式訪問も,あと数クラブを残すところまで来ました。今年度2660地区ガバナーとして精一杯,努力いたしまして,職責を全うしたいと考えております。よろしくご理解,ご支援くださいますよう,お願いいたします。
ロータリーは第2世紀が既にスタートしました。これまでにロータリアンの皆様が「超我の奉仕」をモットーになされた数々の奉仕活動,その成果に対し,数多くの人たちが高い評価を与え,感謝されております。
一方,近年,RIは,地区組織の効率が危機にさらされていることから内部組織の変更を考え,まず地区リーダーシッププラン(DLP)を考案,2002年にはすべての地区が採用することになりました。
このDLPの基本概念をクラブレベルに適用し,クラブリーダーシッププラン(CLP)の採用を推奨し,より一層のクラブの発展を期待しています。
まず,RI会長のテーマ,活動方針を紹介します。ウィリアム B. ボイド・RI会長は,「ロータリーは個々の集まりで,多様性こそがロータリーの強み」としています。「よりよい未来を築くためには,寛容の精神,違いを認める度量,高い倫理観が必要」と前置きし,テーマとして「Lead The Way: 率先しよう」を選びました。
例年どおり強調事項は4つ。水保全・識字率向上・保健および飢餓・ロータリー家族です。
ロータリー家族が新しいテーマです。これはロータリーの将来を考えたとき,ロータリアンになったばかりの若い職業人の多くは子育て,仕事と家庭の両立等に奮闘している。その中,家族もロータリーの一部として受け入れてほしいという切望があったとしています。
また,ロータリー家族に関連して,若者たちの問題を挙げ,青少年のためのプログラムの重要性をしっかりと心にとどめてほしいということです。
会長賞については前年度と同じく,クラブ業績を表彰するために設けました。
次に,クラブリーダーシッププラン(CLP)の採用推奨。より高いレベルへとクラブを導くことを願って考えられたもので,クラブに推奨される管理的枠組みです。CLPは奉仕の第2世紀においてロータリーの安定,成長,成功のために極めて重要です。もちろん目標は,各奉仕部門に沿って活動を遂行,ロータリーの綱領を追求する効果的なクラブを創造することにあります。
ボイド会長のテーマ「Lead The Way:率先しよう」を実践するに当たり,地区として,行動の指針を補足説明するものとして,「ニーズを見極め,誠実な協力,ひたむきな努力を」を加えました。
実践には,大きく3つの課題が考えられます。第1は4つの強調事項の実践,第2は会長賞への積極的参加,第3はクラブリーダーシッププラン(CLP)の検討です。
強調事項では,「親睦と教育」を副題として考えたいのです。強調事項と密接に関係していますし,最近,わが国では学校での教育はもとより,家庭,地域社会での教育の重要性が指摘されているからです。
水保全,識字率向上,保健および飢餓は,前年と同じものです。ただ,これらに関連して,お願いしなければならないことがあります。それは,補助金の財源となる寄付のお願いです。RIから還元される補助金は年々減額されています。より活発な活動を行うためにも,ご配慮願いたいのです。
新たに加わったロータリー家族についてですが,これに関連しましては,会員同士の友好・親睦を特にお願いしたいと思います。
続いて,CLPに関して,少し説明させていただきたいと思います。まず,申し上げておかねばならないのは,パストガバナー諮問委員会で反対を受けております。指摘されましたのは,職業奉仕が軽んじられているということでした。
これに対し,3つの点を申し上げたい。まずロータリーの綱領である4項目に基づいて4大奉仕部門があり,これが奉仕のベースで,ロータリーの精神です。これに何ら変わることはありません。2つ目は,ロータリーはクラブが主体。3つ目は,多様性こそはロータリーの強み。この3点をわかっていただいて,CLPをお考えいただければありがたいと思います。
過日の地区大会では,CLP導入推薦を決議していただきました。地区にもCLP委員会を立ち上げて,各クラブからのご質問にお答えする準備をしています。
この卓話の前には,会長・副会長・幹事の方々と懇談させていただきました。
その中で,重点目標として会員増強と出席率の向上,楽しく魅力的な集団,より一層充実したプログラムの作成などをうかがいました。IMのホストで,これを機会に若い人材の育成にも努めたいということをお聞きしました。また,姉妹クラブとの相互交流にも積極的に取り組み,あるいは地域社会との関係,海外のWCS活動,その他いろいろご活動いただいていることをうかがいました。
どうか奥田会長の今年度方針が計画どおりに進み,クラブのさらなる活性化が実現でき,名実ともに2660地区のリーダーとして,また,効果的なクラブとしてお手本を示していただきますように,ご活躍を願っております。