大阪ロータリークラブ

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2020年6月26日(金)第4,754回 例会

一年間を顧みて

稲 畑  勝太郎 君(化学品卸売)

会 長 稲 畑  勝太郎  (化学品卸売)

1959年生まれ。’82年早稲田大学法学部卒業,’84年同大学大学院政経学部卒業。同年(株)第一勧業銀行入行。’89年稲畑産業(株)入社。2005年代表取締役社長。’03年当クラブ入会。’09年幹事,’12年90周年記念事業副委員長を経て現在までみおつくし奨学金副委員長。その他会計,社会奉仕委員長・理事など歴任。PHF(M),米山功労者(M)。

 正直なところあまりゆっくり振り返っている場合ではないと思っていますが,節目は節目です。最後のお礼とご挨拶を申し上げたいと思います。 緊急事態宣言,東京アラートともに解除されましたが,感染者の推移を見ますと一進一退で,世界的には感染拡大の真っただ中です。ロータリークラブも例会が再開したところもありますが,いまだに全く再開できてないクラブもたくさんあります。

医療従事者支援は継続

 先週でしたか,京都,大阪,神戸の3RCの連絡懇談会がありました。佐野副会長の提案もありZoomを使っての開催になりました。神戸の道満会長によりますと,神戸では,例えばWebでライブ中継しながらやってみたという話がありました。神戸のほかのクラブの中には,フェイスシールド例会を開催したところもあるそうです。どこのクラブも試行錯誤しています。当クラブは3月末に1カ月ぶりの例会を開催したものの,緊急事態宣言で4月,5月は全く開催できない状態でした。6月12日から再開しましたが,食事中はしゃべるなとか,マスクをしてくださいとか,小うるさいことばかり申し上げて大変心苦しく思っています。次年度も引き続き模索になることをご理解いただきたいと思います。
 思えば,マーク・ダニエル・マローニーRI会長の今年度の方針は「Rotary Connects the World=ロータリーは世界をつなぐ」でした。分断に向かう今の社会を統合へ引き戻すために,ロータリーが一つの力になり得るかどうかは本当に大事なことだと思います。
 また2660地区の方針は,四宮ガバナーが「Stand by You=あなたと共に」というテーマを掲げました。医療崩壊を防ぐための取り組みの一環で,医療従事者への支援を目的とした『プロジェクト・友愛』を地区で始め,大阪RCもこれに参画しました。今後も必要な活動ではないかと思っています。当クラブも引き続き協力をすることになるのではないかと思いますし,そうできればと考えています。

事業を守り, 従業員を守る

 当クラブの方針は「変化を受け容れ,伝統を引き継ごう」と年初に申し上げました。このような変化を想定していたわけではありませんが,今の環境の中でどういう形にすればよいかについて,引き続き考えていくことになろうかと思います。
 新型コロナウイルス感染拡大の時期,皆様もそれぞれの持ち場,事業所で大変な思いをしてきたと思います。このクラブや地区,RIで行う様々な支援活動も非常に大事なのですが,職業人である会員一人一人が持ち場で行う職業奉仕活動が,実際には社会に一番大きなインパクトを与えているのではないかと思います。職業奉仕がそのまま社会奉仕でもある医療従事者の方々はもちろん,医療器具ですとか,医薬品の研究開発に関わる事業の方々,この期間に非常に進行したテレワークを支える通信インフラ,通信インフラ以上にもっとベーシックな電気・水・ガス,家に籠っている間も欠かせない食料や衣料,それらの物資を運ぶ運送,運輸,経済の血液ともいうべき金融,将来を担う子どもたちへの教育活動などそれぞれの持ち場で,その事業を守り,従業員を守り,高いモラルをもってサービスの提供を続けることこそ,ロータリアンの本分だと改めて思いました。

11回の例会を休会

 今年度は45回中11回の例会を休会しましたが,多くの行事は年度の前半に集中しています。以下,各委員会の主な活動についてご報告します。
 まず佐野副会長には,私が休んだ例会の進行を2回率いていただきました。クラブビジョンの策定という非常に困難な,重いテーマを担当いただきました。ちょっと面倒くさいなと思われそうですが,どちらかというと喜々としてテーマを推進してくださり,かなり完成形に近いたたき台を大きく前進していただきました。
 夏住社会奉仕委員長をリーダーに,晴天下での御堂筋の清掃は,本当に天気がよくて,青空に銀杏並木の黄色が映えていた光景を昨日のようにまざまざと思い出します。会員の親睦を進める上で非常に有効な活動であったかもしれません。その他の社会奉仕活動としましては,雪田弁護士が理事長を務める「いくの学園」への支援,金井(宏)会員が理事長を務める「大阪NPOセンター」主催の「CSOアワード」に大阪ロータリー賞を設けていただき,「ママコミュ!ドットコム」というNPOを表彰しました。
 上山国際奉仕委員長には,NPO「World Music Project」に協力して,カンボジアで小学校のトイレ建設に奉仕いただきました。
 駒村職業奉仕委員長には,2月14日にパナソニックスタジアムへの職場見学をしていただきました。また,12月には大和田高校,2月には花乃井中学校で延べ17名の会員にご協力いただき,出前授業を実施しました。
 嘉納(治)ロータリー財団委員長には自らベネファクターになっていだだき,年次寄付1人当たり205ドル,ポリオの寄付1人当たり71ドルと地区の目標を大きく上回る成果を上げていただきました。
 奨学生 蒋伊薇さんの受け入れでは山中米山奨学会委員長に大変お世話になりました。新奨学生を受け入れる4月からは,芝井会員にお願いしております。
 以上の活動は年度の前半でしたので実行できました。
 一方で,大変ご迷惑をかけてしまったのは,䕃山委員長をはじめプログラム委員の皆様です。例会が中止になり,卓話をお願いしている方々への連絡などで大変な負担をおかけしました。予定されていた卓話には非常に魅力的と思われるものが数多くございましたので,どこかでお聴きする機会があれば幸いです。
 田所友好委員長には,11月の97周年の記念家族会をお願いし,大変楽しく開催することができましたが,後半のビッグイベントである家族旅行会は中止になってしまいました。田所委員長に何度も下見に行っていただいたコースは,コロナ禍が収束したら家内と2人で辿ってみようかと思っています。

クラブ運営は手探り続く

 年度の後半に例会の一つの象徴とも言うべき歌が制限され,米田唱歌委員長には大変ストレスをおかけしました。申し訳ありませんでした。歌で始まらない例会というのは何か締まらないものだなと改めて思いました。早く全員が大声で歌えるようになりたいなと今日も感じました。
 一番多くの時間を割いていただきましたのは黒田幹事です。ホームクラブの例会に100%出席,ニコニコ箱に毎例会ご協力等,全ての行事をいろんな形で支えていただきました。心から感謝しています。
 藤田S.A.A.,三島・笠谷両副S.A.A.には,特にこの再開後の例会の運営で大変なご苦労をおかけしました。いろいろうるさいことを言わなければいけない「マスクポリス」のような憎まれ役を引き受けていただき感謝しております。
 最後になりますが,事務局の皆様には心から感謝しています。素敵な演奏をして下さったピアノの小柳さん,神永さん,村上さん,速記の阪井さん,またホテルのスタッフの皆様には例会中止で大変ご迷惑をおかけしましたし,再開後はかなりイレギュラーな様々なことにお応えいただきました。本当にスタッフの皆様ありがとうございました。
 このような困難な状況の中で次年度に引き継ぐのは,いささか私自身に心苦しさがあります。しかし次年度の堀会長には,2月末の例会中止の決定から再開するに至るまで,本当に様々な非常に貴重なアドバイスをいただきました。このような状況の中では,新たな年度のまさにうってつけのリーダーだと大変心強く思っています。新たなクラブ運営はまだしばらく手探りが続くと思いますが,陰ながら新しい年度の運営をお手伝いさせていただければと思っています。
 最後に,ご協力に心から感謝しています。本当に一年間ありがとうございました。

感謝の言葉

直前会長 森 下  俊 三  (高速道路管理)

卓話者紹介:1945年生まれ。’68年名古屋大学工学部卒業。’70年同大学大学院工学研究科修士課程修了。同年電電公社(現NTT)入社。2004年NTT西日本代表取締役社長。’12年~阪神高速道路株式会社取締役会長。’07年当クラブ入会。PHF(M),準米山功労者。

  早いもので,稲畑勝太郎会長の年度も最終例会の日を迎えてしまいました。まずは,稲畑会長はじめ,黒田幹事,佐野副会長,役員,委員長の皆さま大変お疲れ様でした。
 今年度は年が明けてから新型コロナウイルス感染症が中国の武漢で発生し,瞬く間に世界に拡大してパンデミック(感染爆発)となってしまいました。このため稲畑会長以下執行部の皆さまには,2月末以降,大阪RCの例会を開催するかどうかについて,大変なご心労があったこととご推察いたします。全国的な緊急事態宣言や外出自粛という前代未聞の事態になり,かつてないような不確実な状況の中で,Web会議等で,クラブの運営をしていただきました。おかげ様で6月に入って,まだまだ例会を再開していないクラブがある中でアフターコロナ時代の「新日常」(ニューノーマル)でのテスト例会を開催していただきました。会員の方々は久しぶりの再開を大変喜ばれ,執行部の想定以上に出席されたようです。職業人がこうして集まって意見交換できる例会が,いかにロータリアンにとって大事な行事かということを,改めて認識させられた次第です。
 この7月からは,吉川元会長が,第2660地区のガバナーエレクトとしての活動を始められます。また2022年の大阪RC創立100周年のための準備もいよいよ佳境に入ってまいります。稲畑会長には,会長という役割は終えられますが,以上の状況を鑑みて,引き続きご支援,ご協力をお願いいたします。
 最後になりますが,稲畑会長をはじめ,黒田幹事,佐野副会長,役員,委員長の皆様のこの一年間のご尽力に対して,改めて心より厚くお礼を申し上げて,大阪RC会員を代表しての感謝の言葉といたします。