大阪ロータリークラブ

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2013年1月18日(金)第4,423回 例会

ロータリー理解推進月間に因んで

細 川  悦 男 君(機械・装置製造)

ロータリー情報委員会
委員長
細 川  悦 男  (機械・装置製造)

1951年大阪府生まれ。’74年甲南大学経済学部卒業。同年4月米国マイクロパル社出向。’78年細川鉄工所(現ホソカワミクロン株式会社)に帰任。現在に至る。’96年4月当クラブ入会,2009年理事・国際奉仕委員長,’11年理事副会長・クラブ奉仕委員長。

 きょうはロータリーをおさらいしたいと思います。まず「ロータリーの定義」ですが,国際ロータリー理事会は,1976年~77年に次のように決議しています。「ロータリーは,人道的な奉仕を行い,あらゆる職業において高度の道徳的水準を守ることを奨励し,かつ世界における親善と平和の確立に寄与することを目指した,事業及び専門職務に携わる指導者が世界的に結び合った団体である」。ロータリーは事業者,経営者及び専門職務(医師,弁護士,公認会計士など)に携わっている指導者が世界的に結び合った団体であることをモットーとしております。自分たちの仕事が世の中の役に立つものであって,なおかつ立派な仕事をやることを推奨してくださいということです。それから,世界における親善と平和の確立に寄与することを目指している人たちの集団であると説明されております。

事業の根底に「奉仕の理想」

 続いて「ロータリーの綱領」について説明します。英語で「Object」ですが,「綱領」という言葉が適切ではないという意見がいろんなクラブから出ています。現段階では「綱領」を「Object(目的)」として読みかえさせていただきます。「ロータリーのObject」は「有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹し,これを育成し……」という前文から始まっていますが,この部分が骨子です。ロータリアンが携わっている社会的に有益な事業の根底に,「奉仕の理想(Ideal of Service)」を置くことを大いに奨励し,育て上げることがロータリーのObjectであると唱えられています。奉仕の理想とは,他人のことを思いやって,他人のために役立とうとする気持ちで活動することです。大きく分けて次の4つの項目があります。「第1.奉仕の機会として知り合いを広めること」。奉仕をするという目的で知り合いをつくりましょうという理想がすごいなと感じました。「第2.事業及び専門職務の道徳的水準を高めること」。自分の仕事のスキルを向上させることで,要するにお金がすべてではないと理解しました。これを実践するのが職業奉仕です。「第3.ロータリアンすべてが,その個人生活,事業生活及び社会生活に常に奉仕の理想を適用すること」。ロータリアンは社会生活のすべてに,常に「奉仕の理想」を適用することです。われわれがやっている「橋洗い」もそうですが,「社会奉仕」ということになるのです。「第4.奉仕の理想に結ばれた,事業と専門職務に携わる人の世界的親交によって,国際間の理解と親善と平和を推進すること」。これが「国際奉仕」です。

モットーは「無私の奉仕」

 次に「ロータリーの標語(モットー)」について触れてみたいと思います。1つ目は,皆さんが例会で歌われる歌にもありますが,“He Profits Most Who Serves Best”(最もよく奉仕する者,最も多く報いられる)というものです。ただし現在では,「He」ではなくて「One」という言葉になっております。現在,ロータリアンは男性に限らず女性も在籍しているからです。これはシカゴRCのアーサー・シェルドンさんの言葉です。彼は,ビジネスはすべて社会に尽くす手段でなければならないと信じて,1910年(明治43年)にシカゴで開かれた第1回のロータリー大会で,“He Profits Most Who Serves His Fellows Best”(最も仲間に奉仕する者,最も多く報いられる)と主張しましたが,その後,ポール・ハリスさんの求めに応じ,“He Profits Most Who Serves Best”となりました。東洋の思想の「積善の家に余慶あり」につながっているのではないかと思います。

 2つ目は“Serves Above Self”(超我の奉仕)という言葉であります。1911年の大会で,ミネアポリスRCのフランク・コリンズさん(弁護士)が,人のために尽くすことの意義と重要性を説いて,ロータリークラブは“Serves Not Self”(無私の奉仕)を根本精神として結成されなければならないと強調しました。しかしコリンズさんの「Not Self」という言葉は余りにも自己否定が強過ぎるとして,1912年に“Service Above Self”(超我の奉仕)と改められました。米山梅吉さんは「サービス第一,自己第二」と訳されています。「見返りを求めずに,世のため人のために尽くすこと」と言えるのではないかと思っています。

5大奉仕部門と7つの義務

 次に,ロータリーのObjectと関連のある「5大奉仕部門」について説明したいと思います。「クラブ奉仕」「職業奉仕」「社会奉仕」「青少年奉仕」「国際奉仕」の5部門を言います。「クラブ奉仕」は,例えば会員を増強するとか,会員同士の親睦を深める,例会への出席を勧める,会員及び会員候補者にロータリーに関する情報を伝えるとか,クラブの運営を円滑にするための活動です。

 次に「ロータリー正会員の義務」についてお話ししたいと思います。1番目に書いてあるのが「入会金と会費を支払わねばなりません」ということです。2番目はありきたりですが,「クラブの定款と細則の規定を尊守しなければなりません」。3番目は「クラブの例会に出席しなければなりません」。これ,はっきり書いております。4番目は「クラブで委員会に所属し,奉仕活動に従事しなければなりません」。5番目は「『ロータリーの友』の購読義務を負います」ということが書いてあります。6番目は「あらゆる職業生活,社会生活で,ロータリアンとしてふさわしい品位を保たなければなりません」。7番目は「ロータリーの名称,徽章,会員名簿を商業上の目的に利用してはなりません」。

 今後もこの精神を尊重して実行できるように,自分自身が努力したいと思っております。