大阪ロータリークラブ

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2006年2月17日(金)第4,103回 例会

ガバナー公式訪問

神 崎   茂 氏(化粧品)

国際ロータリー第2660地区
ガバナー
神 崎   茂 (化粧品)

1932年生まれ。同志社大学神学部卒業。'57年日本マルコー(株)入社,'89年同社代表取締役社長。'00年同会長,現在に至る。'96年西日本化粧品工業会理事現在に至る。'05年社団法人大阪府工業会理事現在に至る。'71年八尾RC入会,'81年大阪西RC入会。同クラブ中西ガバナー当時地区代表幹事。'98年同クラブ会長。'04~'05年度地区ガバナー補佐,PHF・ベネファクター・米山功労者(マルチプル)

 皆さんこんにちは。公式訪問の第一の目的はステンハマーRI会長のメッセージを直接お伝えすることです。「Service Above Self.超我の奉仕」ということでございます。それから「識字率の向上及びその教育」,「水保全」という問題です。その他,「他団体との協力」,「継続的な活動」,「出席率の向上」,「パブリックイメージの向上」--大変立派なことを世界規模でやっているわけですので,それをもっと一般の人たちに知ってもらおうということを強調されています,それから,「会員の増強」,「RI会長賞に挑戦」ということであります。

 次に,地区で皆さんにお願いしていることを申し上げます。「クラブの充実」ということで魅力あるクラブをつくり,例会の出席率をよくしていただきたい。それから,特に職業奉仕(Vocational Service)について注目をしていただきたい。

4つのキーワード

 今回,私はロータリーを理解する4つのキーワードというテーマで話をします。1つ目はロータリーという名称,2つ目,クラブ制度というのはどういうことなのか,3つ目,職業,4つ目,サービス(奉仕)でございます。

 ポール・ハリスが1905年,シカゴの町で4人で語らってこのロータリークラブをおつくりになった。会員の親睦,相互扶助,お互いにビジネスをやり合ってプラスになるように協力しようというような趣旨で始められたのであります。1906年,ドナルド・カーターがロータリークラブに入るときに,「何か世のため人のために尽くすことがなければ長続きしないよ」という意見を言いまして,ここで初めて社会奉仕(Community Service)という項目が綱領に加わったわけであります。

 その後,アーサー・シェルドンという人が入り,この人が職業奉仕(Vocationa1 Service)を提唱しました。彼は,「He Profits Most Who Serves Best」という今もなお生きているモットーを提唱しました。

 1910年に,チェスリー・ペリーが,一つ,一つのクラブが別々にやっていたのでは効率が悪い,統一がとれないということを言いまして,当時の16クラブでロータリー連合会というものをつくるわけであります。これが今日の国際ロータリーというものに発展をしていくわけであります。1927年,アーチ・クランフがロータリー財団を設立いたします。正式に今日のロータリー財団を設立されたということです。

 次に,クラブ制度という問題であります。あらゆるクラブでは会費を平等に負担する,したがって権利義務が皆一緒である。社会に出ますと,地位の高い方,若い人とおのずと違った立場にあるわけですが,少なくともロータリークラブのメンバーとしては全く立場は平等であるという原則であります。

例会に出席を

 ロータリーは,発足の当初から例会への出席義務を課されておりますし,メンバーは一定の役割を果たすということが約束事であります。会員選考は厳密に行われております。あらゆるクラブはある特定の目的を持って集まっておるわけでありますが,その目的にかなわないと思われる人は入ってもらっては困るという原則がございます。政治・宗教からは中立であります。

 次に,職業です。職業分類については,2001年の規程審議会で,同じクラブに同じ職業の方が5人もしくは1割の方が入会できるというようなことになりましたのでちょっと影が薄れていると思いますが,これは地域における業界の代表者を集めるという考え方で職業分類というのは成り立っていたと思います。

「サービス」を考える

 それから,最後に「サービス」という言葉でございます。これは「奉仕」と訳されておりますが,「Service Above Self」でありますとか,「He Profits Most Who Serves Best」,それから,「Ideal of Service」,「奉仕の理想」と訳されております。

 「職業奉仕」ということを考えてみたいと思いますが,アーサー・シェルドンがこのサービスという言葉をロータリーの初期の段階に持ち込みました。サービスという言葉の意味でありますが,当時はシカゴは大変混乱しておりました。その中で,シカゴの町で大変繁盛している店があって,その店の繁盛の理由は何であるか,これを分析した結果,次のことを発見しました。それは,適正価格で商品が売られている,接客が大変丁寧である,品ぞろえがいい,適正表示,商品知識がしっかりしている,不良品についてはちゃんと交換なりアフターサービスが行き届いている。これらのことがしっかりしていれば,混乱した町の中でも店は繁盛して,大変世の中のために役に立つ。その中身のことを彼はサービスと言ったわけであります。そうすれば,利益が上がって経営が継続されていく,そういう形で地域社会に大変役に立ち貢献をしているということです。これらのサービスをしようと思いますと,職業の道徳的基準,モラルが高い経営者でないとできないというわけです。

 「社会奉仕(Community Service)」については一つの伝統的な考え方がございます。外の世界に対して人間愛に基づく,困っている人を助けるという考え方でありますので,右代表で社会奉仕(Community Service)という考え方,そして職業奉仕(Vocationa1 Service),この2つがロータリーの2本柱である,車の両輪であると思うわけでございます。