大阪ロータリークラブ

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2013年7月5日(金)第4,446回 例会

新年度を迎えて

立 野  純 三 君(金物製造)

会 長 立 野  純 三  (金物製造)

1947年生まれ。’90年から(株)ユニオン代表取締役社長。’87年大阪青年会議所理事長,’90~’04年SCJ理事長。’89年7月当クラブ入会。’96年クラブ幹事,’01年地区代表幹事,その他理事委員長歴任。

 今年度のRI会長,ロン D. バートン氏のテーマは「ロータリーを実践し みんなに豊かな人生を」です。それを実行する戦略計画が次の3つです。1つ目は人道的奉仕の重点化と増加。具体的にはポリオを撲滅する。2つ目は,クラブのサポートと強化。具体的にはいろいろな奉仕活動に参加するように奨励する。3つ目は,公共のイメージと認知度の向上。具体的には行動を主体とした奉仕を推進する・職業奉仕を強調する,と言っておられます。

 今年度第2660地区の福家宏ガバナーは,地区のテーマを「感動の体験を!!人々にも,自身にも Participate!!~参加し,敢行しよう~」と掲げられました。具体的には,次の5つです。1つ目,会員の維持・増強。2つ目,ポリオ撲滅。3つ目, FVP・未来の夢計画の実行。各クラブが新補助金制度の申請にぜひチャレンジをしてほしい。4つ目として,東日本震災復興支援を本年も継続してやっていく。5つ目として,広報活動。ロータリー活動を一般の人たちにもっと広く知らせていく。中でも,1つ目の会員の増強,2つ目のポリオ撲滅を優先して取り組むと述べておられました。

「明るく・楽しく・奉仕」を

 これらのRI・地区のテーマを受け,大阪RCの今年度の運営方針を考えてみました。ロータリークラブの創始者ポール・ハリスは,ロータリーに関しては「千人いれば千通りのロータリーがある」と言っております。そこで,伝統を大切に,かつ独自色のあるものと考え,「明るく・楽しく・奉仕」という風にしました。具体的には,皆さんに,クラブ奉仕・社会奉仕・職業奉仕・国際奉仕・新世代奉仕,この5大奉仕の少なくとも1つの奉仕事業に参加・実践していただきたいと思っています。

 大阪RC会員一人一人が積極的に各委員会・各事業に参加し,奉仕を実行して感動を体験してもらえれば,おのずと地区のテーマ,そしてRIのテーマを達成していけると考えています。私が最初に感動的な奉仕に出会ったのは,「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)」の活動を通じてです。世界の恵まれない子供たちを支援する事業の一つとして,フィリピンのイロイロ島に小学校校舎の建設資金を援助する事業でした。校舎が完成したので竣工式に参加しますと,村の大人や子供たちが全員で私たちを出迎えてくれ,本当にうれしい,心から喜んでいるんだと,感謝の気持ちを表された時の感動が今も忘れられない思い出です。

「青春の心」を持つ人の勧誘を

 会員増強にも力を入れていきます。大阪RCメンバー,一人一人が意識を持って,ことあるごとに大阪RCヘの入会を勧めてもらうことが第一です。サミエル・ウルマンが言う「青春の心」を持つ若い人,このような若い人の入会を促していただきたいと思います。ウルマンは「青春とは人生のある期間を言うのではなく,心の様相を言うのだ。優れた想像力,たくましき意志,燃ゆる情熱,怯懦を退ける勇猛心,こういう様相を青春と言うのだ」と言っております。

 そして,入会された方々には,少しでも早く大阪RCの素晴らしい魅力と楽しさを知ってもらい,入会の喜びを実感してもらいたいと思っています。例会は参加すれば楽しく,笑いがあり,最新の情報が手に入る,出席するのが待ち遠しくなるような工夫をしていただきたい。国際奉仕委員会には,新たな姉妹RCの締結をお願いしています。また,東日本震災復興支援のための活動を行ってまいります。ご自身の本業を通じて職業奉仕,世の中のために尽くすことも忘れてはならない大切なことだと存じます。この職業奉仕(Vocational Service)はロータリーの根幹をなす生業でございます。

時代とともに変化が必要

 ここで,私の本業につきまして,少し触れさせていただきたいと思います。株式会社ユニオンの創業者である立野一郎は,石川県能登島の出身です。尋常高等小学校を卒業すると同時に,大阪にありました建築金物会社西孫(にしまご)商店に丁稚奉公に入りました。戦後,西孫商店が廃業するということで,やむなく独立して店をやろうと決意をしましたが,その時,金物業界では絶大な信頼があり,知らぬ者はいなかった「ユニオン」という商標を西孫の店主より譲り受けて,コーポレート名としました。

 ドアハンドルを選んだのですが,多分ドアハンドルしかなかったのだと思います。錠前,ドアチェックなどは既に建築金物メーカーが事業をやっていましたから。建物は日本建築から洋風建築に変わっていき,ドアの取っ手も指をかける掘り込み引き手から,押す・引くのハンドルに変わっていくという変化を読んだのだと思います。

 先代は,西孫商店でもう1つ大きなことを学んでいます。それはファブレスです。西孫商店は自社で工場を持たず,企画・開発した商品を協力工場で製品として作ってもらい,出来上がった商品を販売する。そのシステムを既に大正時代に行っていました。さまざまな業種の協力工場が専門技術を駆使して,どんな難しい注文であってもお客様に満足していただけるドアハンドルをつくり上げ,納期通りに納めてくれます。お客様,ユニオン,協力工場の間に強い信頼関係ができています。

 最後に,ポール・ハリスの言葉に,「ロータリーは時代とともに変化しなければならない」というのがあります。大阪RCは伝統を守り,次代の変化をとらえ,変えるべきところは変え,時代とともに進化していると思います。今年1年,一歩でも前進するように努めてまいりたいと思っていますので,どうかよろしくお願いいたします。