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2013年6月28日(金)第4,445回 例会

一年間を顧みて

松 澤  佑 次 君(内科医)

本年度会長 松 澤  佑 次  (内科医)

1941年生まれ。’66年大阪大学医学部卒業,’88年同大学講師,’91年教授を経て,2000年~’02年同大学医学部付属病院長,’03年同大学名誉教授,住友病院院長(現職)。当クラブ入会は1993年。健康を守る会委員長,R財団委員長・理事,職業奉仕委員長・理事を歴任,2008年S.A.A.。

 昨年7月に悲壮な気持ちでスタートしたのですが,大過なく会長職を全うすることができました。このような達成感で締めくくることができることは,庄野副会長,薩摩幹事をはじめ,役員の皆様のお陰でありまして,心より感謝の気持ちを述べたいと思います。私は「親睦と奉仕を通じて心と身体の健康を――そして次世代の育成を」というテーマを取り上げました。例会に出席し,異分野や異なる世代の会員と親睦を深め,ロータリー活動に参加することが,身体と心の健康を維持することに大変有益だと考えたからであります。

 基本テーマの実践に関しましては,S.A.A.をはじめ,Mテーブルの皆様のご努力のお陰で,楽しい雰囲気で例会が運営できたと思っておりまして,また,友好委員を中心とした各テーブルミーティングや趣味の会など,大阪ロータリーならではの親睦活動を推進していただきました。

90周年事業,式典など格調高く

 この年度は創立90周年という記念の年に当たりました。90周年記念事業は,黒田章記念事業委員長のもと,委員会の皆様に早くから計画立案していただきましたが,なかでも目玉の「宮古・大阪みおつくし奨学金制度」という,震災被災地の人材育成を目的とした事業を開始させていただいたことは大きな喜びでありました。この3月末には宮古高校,宮古東商業高校から選ばれた2人の大学合格者へ宮古東RCのお世話で行われた奨学金授与式のために,雪が降る中,薩摩幹事とともに花巻空港から延々4時間ほどバスに乗り継いで訪問したことが思い出に残っております。

 90周年事業の最も華やかな部分は,11月16日の記念式典と家族会でございました。佐野友好委員長のすばらしい企画でございまして,関西フィルのブラスで始まり,諏訪内晶子さんのバイオリンコンサートをメインイベントにし,山本章会員の祝能の舞で家族会が始まる格調の高いものでした。

 上野会員と辻本憲会員からはワインのご寄贈でディナーを盛り上げていただき,さらに辻芳会員の協力で記念菓子も準備していただきました。締めくくりとしては,斎藤洋元情報委員長,津江元幹事を中心に,新会員入会の手引きとして『ようこそロータリーへ』を作成し,また,映像で見る『ようこそロータリーへ』のDVDも作成していただきました。

精力的だった各委員会の活動

 各委員会の活動を振り返ってみますと,クラブ奉仕部門では庄野委員長を中心に,今年度のテーマに基づいた活動の実践や会員増強に努めていただき,8月3日には扇谷会員増強委員長による「チャーターメンバーに学ぶ大阪RCの魅力と会員増強」と銘打った卓話をしていただきまして,「和楽を大切にする」という創立時の方針が今も引き継がれていることなど興味深いお話を伺いました。

 会員数は今年度当初は255名で始まり,26名の入会,25名の退会で,最終的には256名と1名ではありますがプラスで終わったことは,まことにうれしい結果でございました。ロータリー情報委員会の細川委員長には,新会員候補の職場訪問を精力的にこなしていただきました。職業奉仕委員会の辰野委員長は,ご出張が多い中淡々と中学校・高校への出前授業,ご自身の関連が深い東大寺と関連福祉施設への職場見学などを企画していただきました。社会奉仕委員会は,池田委員長のもと,恒例の「橋洗い」を実践,会員の親睦にも大きく貢献していただきました。その橋洗いの模様は,立岩広報委員長のお世話でテレビ・新聞にも報道していただきました。

 友好委員会としては,佐野友好委員長を中心に企画していただいた春の家族旅行「こだわりの高山への旅」は,大変好評でございました。蔵田唱歌委員長にはほぼ毎回お世話になりまして,そのうえ本日は新しいロータリーソングをおつくりいただき,本当にありがとうございました。

メルボルンに親善大使を派遣

 例会卓話は,岡田委員長を中心とするプログラム委員会のご努力で,バラエティに富んだレベルの高い内容でしたが,特に46回中12回を占めた大阪RCの会員による卓話もすばらしいものでした。会報に関しましては,当初の斎藤修委員長から本年3月末に河野委員長に引き継いでいただき,日経新聞の平井さん他2名の方の編集で毎週発行されておりまして,大変好評だと伺っております。「健康を守る会」も,佐藤文委員長の企画で疾病予防をテーマに4回開催されました。

 「次世代育成」に関しまして,小泉隆新世代奉仕委員長には,聖護院門跡の宮城泰年門主による宗教,死生観などから,現代の若者に足りないものなどについての卓話とフォーラムを企画していただきました。

 また,駒村ローターアクト委員長のもと,RAC恒例の奉仕活動も今宮戎神社でのバザーを基盤に定着しており,また衣斐インターアクト委員長のお世話で,相愛の学生2名をメルボルンに派遣し,若い親善大使として大変意義のある役割を果たしていただきました。

 国際奉仕委員長の田邊会員は,元関西特命大使というご経歴を活かして,外国総領事の方々の入会にご尽力いただきました。本田ロータリー財団委員長には,国際ロータリーが作成している財団の基金をもとに奉仕する,「未来の夢計画(FVP)」に関する財団の会議に何度も出席していただきました。米山記念奨学金の寄付も目標は達成しております。また,生塩委員長には,来年3月まで,韓国の留学生朴喜静さんのカウンセラーを引き受けていただいております。

クラブ会計,健全かつ豊かに

 ニコニコ箱は,通常ニコニコと今期から始まりました「宮古・大阪みおつくし奨学金」の2本立てとしてご協力をお願いしたところ,予算を上回る実績が得られました。

 稲畑勝太郎会計の管理のもと,大阪ロータリー全体の会計はきわめて健全,かつ豊かに運営されております。今年は,薩摩幹事がシステムを改善することで,IT関連支出を大幅に抑えることができたこともありまして,その分で老朽化した事務局内の什器や備品をリニューアルすることができました。

 以上,すべての活動はご紹介できませんが,改めてお世話になりました各委員長,委員の皆様にお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。

 また,今年度はIM6組の会長・幹事の懇親会が,公式には4回,非公式には毎月1回ときわめて頻繁に行われて,親睦を図ることには意義があったと思いますが,ロータリー活動につきましては,2660地区のガバナーとIM6組のガバナー補佐の間に統一した見解がなくてしばしば各クラブが混乱し,また地区,IM6組,個々のクラブのそれぞれ3つの相互関係,整合性が私には十分理解できないまま終わってしまいました。その中で,薩摩幹事には大阪RCとしての立ち位置をはっきりさせた意見をしばしば地区の会合で述べていただきました。立野次年度会長がガバナー就任の暁には,地区,IM,各クラブの整合性など,整理していただくことをお願いしたいと存じます。

 今年度の最も痛恨の出来事は,私が入会したときからご指導していただき,持ち前の明るい性格でクラブライフを盛り上げていただきました山田晴三会員がご逝去されたことでございました。改めてご冥福をお祈りしたいと思います。

 最後になりましたが,つたない会長業務を温かく見守っていただいた会員の皆様,1年間支えていただきました理事,各委員長,特に薩摩幹事,庄野副会長,それにあらゆる面で適切な指示を与えてくれた長安さんはじめ事務局の皆様に心より感謝を申し上げるとともに,次年度会長の立野会員にエールを送り,締めの挨拶とさせていただきます。